インフィオラータの最終日の主役は子供たち:花絵をくずすのは子供たちの役目
インフィオラータ開幕
ジェンツァーノ:今日の午後、時代行列を花絵くずし
ジョバンニ・デル・フラーテ筆
戦後54回目の催しとなる2004年のジェンツァーノのインフィオラータ。その3日目にして
最終日となる本日のフィナーレに用意されているのは、最近になって始められた2つの催し、
すなわち、21枚の花の絵画と絨毯の「花絵くずし」と、歴史的衣装を身につけた時代行列である。
今日の催しに先立つ2日間にもさまざまな催しが行われた。まず初日に行われるのは、絵画展の
オープニング・セレモニー、円卓会議、町の特産品の直販スタンド、ジェンツァーノ市会計局
による広報スタンド、スフォルツァ・チェザリー二宮殿での「五感:花、ファッション、芸術、
音、味覚」展(女優のバーバラ・ブーシェも出席)、「ジェンツァーノの空の下で」と銘打ったフ
ァッションショーの開催(モデルのアレッシア・メレスが参加)。 2日目には、200年以上の伝統あるインフィオラ―タの荘厳な聖体(コルプス・ドミニ)行列が執
り行われた。 「花絵くずし」は、子供たちが心持ちにする催しのひとつとなりつつある。実際、昨日
午後4時、9歳と11歳の男の子二人が、市役所のバルコニーから顔を出して、4枚のすばらしい花
の絨毯を見おろしていた。アントワーヌ・チェザローニの「フィリッピーノ・リッピに捧げる」、
ジョルジョ・ガッリが制作した、来賓ウーゴ・アッタルディの「ブラックジャックの娘たち」、
サルヴァト―レ・ミッチケとロベルタ・インバスターリの「わが大地」、ジーナ・ラポーニの「装
飾絨毯」である。子供達は思わず声をあげた。「すごくきれいだね!」、そして母親に向かって、
こう付け加えた。「ねぇ、明日の夕方、花絵くずしに連れていってよ」。
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母親は答えた。 「わたしたちはローマにいるのよ。わざわざ戻って来なくちゃならないじゃない。でも、あなた
たちがいい子にしていたら考えてみましょうね。そんなに気に入ったんだったら、明日、あなた
たちを連れてジェンツァーノに戻ってきてもいいわ」。 フォルクランディア文化協会が監修する時代行列は町の通
りやインフィオラ―タ会場を練り歩く 。19時に「花絵くずし」が始まるので、行列が出発するのはその前の17時。「15世紀、16世紀、17
世紀の衣装を身につけた150人もの歴史上の人物が登場します」と、会長のジョヴァンナ・トーファ
は説明する。この行列を通して、チェザリー二―族の起源から、ジェンツァーノの町を築いた
スフォルツァ家の歴史までが描き出される。すなわち、のちに枢機卿になったジュリアーノ(1398年)
にはじまり、セミデア・ディ・ブランカレオー二の夫であるオルソ・チェザリー二、サンタ・フィオ
ーラ伯グイードの娘マリア・スフォルツァと結婚したジャンジョルジョ(1530年)、18世紀にフェデリ
コ・スフォルツァのもとに嫁いだドンナ・リヴィア・チェザリー二といった顔ぶれである。
さらに、19世紀の衣装をつけた「庶民」ーーマンゾーニ小学校の児童と父兄ーーが彼らのあとにつ
づき、デンマークの詩人ハンス・クリスチャン・アンデルセンの童話の世界を再現する。
アンデルセンは、その小説『即興詩人』のなかで1850年のジェンツァーノのインフィオラ―タを描
いている。このすばらしい時代行列の最後を締めくくるのは、ジェンツァーノ市の姉妹都市である
神戸市から招かれた日本人の子供たち25人のキモノーー日本の伝統衣装ーー姿である。
そして、トンマ―ゾ・フラスコーニ広場で行われる「カヴァリエール・マリオ・メケリ」ジェンツァ
ーノ市音楽隊(指揮:マリオ・フェルマンテ)のコンサートをもって2004年のインフィオラ―タの幕は
下ろされる。
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