VIA ITALO BELARDIの花絵作成
朝7時。まだ静かな標高400mのジェンツァーノの町がさわやかな空気に包まれるとき、市庁舎のカンテーィナの扉が開かれます。15枚の絵の出品者たちは、それぞれに用意された絵の具となる花びらを取りに行き下絵を見ながら指定された場所にその色の花びらで色付けする。こんなものまでも、と思われるようなものまでが材料とされているのはとても楽しい。そして仕上げは、表情。ピンクと薄いオレンジの間の花びらが顔の色となる。ほほの部分にはピンクの多いところを添える。目にはグリーンのカラーストーンを置いて光を加える。これはマエストロ・チェザローニ風。1日のうちに何度も何度も噴霧器で湿気を与えるにもかかわらず、強い日差しは花びらをカラカラにしてしまう。マエストロの色使いと工夫は、翌日、乾燥しきった花絵となっても、その美しさを保つ秘訣。 正午 ほとんどの花絵が仕上がり、朝から地面にはいつくばって仕事をした人たちも、少しは腰を伸ばすことができる。観光客の数もずいぶんと増えてきた。作業をした人たちは家に帰りシャワーを浴び、午後、自分以外の作品もゆっくり鑑賞しながら祭りを楽しむ。この日は、参道に面 しバルコニーがある市庁舎の中心、市長室が一般に公開される。この部屋には参加した全作品の原画が飾られる。一歩バルコニーに踏み出し、参道を見下ろしたときに目に飛び込んでくる色、色、色。まるで別 世界に入り込んだよう。究極の人の力を感じる。 また、教会の裏手より見下ろす、ネーミ湖の静けさは、表のにぎやかな華やかさと対照的。

     
     
     
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